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Shopifyストアを運営する上で、注文のキャンセルや返品リクエストなどの重要なイベントを、即座に関係者へ通知することは業務効率の向上と顧客対応の迅速化に直結します。Eメールを連携することで、Slackのようなチャットツールとは異なり、通知履歴をメールボックスで確認できるため、後から振り返ることも容易です。
本記事では、Shopifyの自動化ツール「Shopify Flow」を活用して、注文キャンセル通知と返品リクエスト通知を自動化する方法を、具体的な設定手順や条件分岐の活用例、さらにはサードパーティアプリや外部ツールとの連携オプションも交えて徹底解説します。
はじめに
注文キャンセル通知と返品リクエスト通知の重要性
オンラインストアでは、注文キャンセルや返品リクエストが発生するたびに、迅速な対応が必要です。キャンセルされた注文については、原因の分析や再発防止策の立案、返品リクエストについては速やかな対応を行うことで、顧客満足度を維持し、ブランドイメージの向上につながります。Eメール通知を自動化することで、担当者は必要な情報をリアルタイムで受け取り、手動でのチェック作業を省略できるため、業務の効率化が実現します。
ShopifyとEメール連携のメリット
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リアルタイム通知: 重要なイベントが発生した瞬間に、即座にEメールで通知が届くため、迅速な対応が可能です。
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情報共有の効率化: 複数の担当者がEメールで情報を同時に確認でき、過去の通知も簡単に振り返ることができます。
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業務の自動化: Shopify Flowを利用することで、コード不要でノーコード自動化が実現し、手動の確認作業を大幅に削減できます。
ShopifyとEメールの連携基本設定
Shopify Flowアプリのインストール
Shopify管理画面から「Shopify Flow」アプリをインストールし、アプリ一覧からFlowを開きます。
FlowからEメール通知を連携する
新しいワークフローを作成する際、アクション一覧から「Send internal email」を検索して選択します。
通知先アドレスの確認
通知先となるメールアドレス(チーム共通のアドレスや特定担当者のアドレス)を確認し、ワークフロー内の「送信先」に入力します。複数の受信者に送信する場合は、カンマ区切りで指定できます。
注文キャンセル通知の自動化設定
注文キャンセル通知は、注文がキャンセルされた際に即座に担当者へ情報を伝え、原因分析や改善策の策定に役立ちます。以下の手順で、Shopify Flowを使った注文キャンセル通知の自動化を実現します。
1. ワークフローの新規作成
Shopify Flowアプリで「ワークフローを作成」をクリックし、新しいワークフロー編集画面を開きます。
2. トリガーの設定:「Order cancelled」
トリガーとして「Order cancelled(注文キャンセル時)」を選択します。これにより、顧客が注文をキャンセルした瞬間に、ワークフローが起動します。
3. Eメール通知アクションの追加
トリガー設定後、「Send internal email」アクションを追加します。設定済みの場合は、通知先のメールアドレス(例:orders-cancel@example.com)を指定してください。
4. メッセージ内容の設定
通知メールには、キャンセルされた注文の詳細情報を動的に埋め込むことができます。以下は注文キャンセル通知のサンプルメッセージです。
==============================
件名: 注文キャンセルのお知らせ - 注文番号 {{ order.name }}
本文:
注文番号: {{ order.name }}<br>
キャンセル理由: {{ order.cancelReason }}<br>
顧客名: {{ order.customer.lastName }} {{ order.customer.firstName }}<br>
<br>
詳細は管理画面をご確認ください。
==============================
5. ワークフローの保存と有効化
ワークフローに適切な名前を付け、保存後に有効化します。テストとしてキャンセル処理が発生した際に、指定したメールアドレスに通知が正しく送信されるか確認してください。
返品リクエスト通知の自動化設定
返品リクエスト通知は、返品依頼が発生した際に、迅速に担当者へ情報を伝えるために重要です。以下の手順で、返品リクエスト通知の自動化を実現します。
1. ワークフローの新規作成
Shopify Flowアプリで新しいワークフローを作成します。
2. トリガーの設定:「Return request」
トリガーとして「Return request(返品リクエスト発生時)」を選択します。これにより、返品依頼が発生した瞬間にワークフローが起動します。
3. Eメール通知アクションの追加
トリガー設定後、「Send internal email」アクションを追加し、通知先のメールアドレス(例:returns@example.com)を指定します。
4. メッセージ内容の設定
返品リクエスト通知のサンプルメッセージは以下の通りです。
==============================
件名:
返品リクエストのお知らせ - 注文番号 {{ return.name }}
本文:
返品リクエストが届きました。<br>
注文番号:{{ return.name }}<br>
返品商品:{% for lineItems_item in return.order.lineItems %}{{lineItems_item.title}},{% endfor %}<br>
返品理由:{{return.decline.reason}}<br>
<br>
詳細は管理画面を確認の上、迅速な対応をお願いします。
==============================
5. ワークフローの保存と有効化
ワークフローに名前を付けて保存し、有効化します。テストを行い、返品リクエストが発生した際に正しくEメールが送信されることを確認してください。
応用編:条件分岐による通知の出し分け
Shopify Flowの条件分岐機能を活用することで、通知内容や送信先を柔軟に出し分けることができます。以下のような応用設定が可能です。
高額注文の場合の出し分け
注文金額が一定額以上の場合、重要な通知として別のメールアドレスに送信する設定ができます。例えば、注文金額が50,000円以上の場合、通常の注文通知と区別して、上位管理者へ通知するなどの工夫が可能です。
在庫が0になった場合の特別通知
在庫が0になった場合、通常の在庫アラートとは別に、在庫管理担当者へ特別な通知を送信する設定を追加できます。条件ブロックを用いて在庫が「0」のときに異なるテンプレートを適用し、緊急性を高めた文面で通知することができます。
通知メッセージの動的切り替え
Liquid記法を使用することで、条件に応じた通知メッセージの内容を自動で切り替えることができます。例えば、注文キャンセル通知の場合、キャンセル理由が「在庫切れ」の場合と「顧客都合」の場合で、異なる対処方法を促す文言を自動生成することが可能です。
サードパーティアプリや外部ツールによるEメール連携オプション
Shopify Flowを利用すれば基本的なEメール通知は自動化できますが、より高度な連携が必要な場合は、以下の方法も検討できます。
Eメール通知専用のShopifyアプリの活用
Shopify Appストアには、Eメール通知に特化したアプリが複数存在します。これらのアプリは、設定画面が直感的でコード不要で複雑な通知システムを構築できるため、初心者でも導入しやすいです。たとえば、注文キャンセルや返品リクエストに加え、その他のイベントもまとめて管理することができます。
Zapierなど外部自動化ツールとの連携
Zapier、Make(Integromat)、IFTTTなどの外部自動化ツールを利用すれば、ShopifyとEメールだけでなく、他のサービスとの連携を含めた複合的なワークフローを構築できます。たとえば、Zapierでは「Shopifyで新規返品リクエスト発生」→「Eメール送信」→「Googleスプレッドシートにデータ追記」といった多段階自動化が実現可能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. ShopifyとEメールの連携は無料で実現できますか?
A1. はい。Shopify Flowや無料のEメール通知機能を利用すれば、追加コストなく連携が可能です。ただし、より高度な機能を求める場合は、有料の連携アプリや外部ツールが必要になることもあります。
Q2. Shopify Flowはどのプランで利用できますか?
A2. Shopify Flowは現在、ベーシックプランを含むすべての有料プランで利用可能です。無料トライアル中でも管理画面にアクセスできれば利用できます(管理者権限が必要です)。
Q3. Eメール通知の内容は自由にカスタマイズできますか?
A3. はい。Liquid記法を使用して、注文番号、合計金額、顧客名などの動的データを埋め込むことができ、通知文面を自由に編集できます。
Q4. 特定の条件でのみEメール通知を送ることは可能ですか?
A4. Shopify Flowの条件分岐機能を利用すれば、例えば「注文金額が一定以上の場合のみ通知」や「在庫が特定の閾値以下の場合のみ通知」といった詳細な条件設定が可能です。
Q5. Shopify Flow以外の連携方法にはどんなメリットがありますか?
A5. 専用のEメール通知アプリは、設定がシンプルで扱いやすく、またZapierなど外部自動化ツールを利用すれば、Shopify以外のサービスとの連携も容易に実現でき、複合的な業務プロセスの自動化が可能になります。
まとめ
ShopifyとEメールの連携は、注文キャンセル通知や返品リクエスト通知といった重要なイベントの情報をリアルタイムに担当者へ共有し、迅速な対応を可能にする強力な手段です。Shopify Flowを活用すれば、コード不要で簡単に自動Eメール通知のワークフローを構築でき、必要な情報を即座に受け取ることができます。
また、サードパーティアプリやZapierなど外部自動化ツールとの連携により、通知の柔軟性と拡張性が向上し、業務全体の効率化が実現できます。ぜひ本記事で紹介した手順に従い、チーム内で必要な情報を迅速に共有し、ストア運営のさらなる効率化と顧客満足度の向上を目指してください。
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